ランディングネットを自作したお話。

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釣り日記
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こんにちは。なる氏です。

ようやく2022年の渓流釣りシーズンが解禁しましたね。

今年はランディングネットを『新調』したので気合十分!今年こそ尺超えを吊り上げたいと思います!

さて、なぜわざわざ二重鉤括弧で『新調』なんて書いたのか。
それは新しいものを買ったのではなく、『完全自作』したからなのです。

製作期間およそ半年。ご自慢のランディングネットができるまで一気にどうぞ。

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準備するもの

とりあえず、コチラのAkasaka Woodworksさん(https://www.a-ww.net/)のWEBサイトを覗けば材料から作り方まで載っていますので、ご参考ください。

作成に当たり私が使用した材料は以下のとおりです。

  • グリップ材:花梨(ヤフオクで入手)
  • フレーム材:外側から神代タモ/ウェンジ/カーリーメイプル/ウェンジ+ボセ杢(内張)
水に濡らすと柄がはっきりしてかっこいいです

フレームを作る

まず適当な板でフレームの型枠を作ります。

ホームセンターで板を買って、そのまま作業場を借りて切り出します。グリップ用の花梨も切り出しをしましょう。

フレームやグリップの型枠は事前にA3用紙に書いておくといいでしょう。市販品をトレースしたものでもいいと思いますよ。

初めてのトルソーがうまく扱えずフレームの型枠が角張っています。みなさんはもっときれいな枠組みを作りましょう。

型枠が作成できたら、フレーム材を沿わせます。フレーム材は厚さ1~2mmなので柔らかいのですが、曲がりなりにも木材。このまま曲げてしまうと折れてしまいます。

そのためフレーム材を曲げられるように一工夫する必要があります。

プロフェッショナルな人たちは「ヒートベント」と言われる専用の器具など使ってフレーム材を曲げていきますが、今後も継続して作るわけではないので、購入してはいません。

いろいろなブログを読み漁っていると「風呂に漬けて柔らかくする」「熱湯をかけながら曲げる」という情報があったので、まずは1日漬け込んでみました。

1日漬け込むと柔らかくはなりますが、曲げ角度がキツくなるとテンションがかかって折れてしまいそう

結局、沸騰したお湯をかけながら徐々に曲げていくという方法を取りました。

振り返ってみると、底の浅いフライパンなどにお湯を沸騰させて、端から徐々に曲げていく方法が早くて確実だと思います。

と、いった感じで曲げて固定したものがコチラです。

ビニール紐でテンションかけ過ぎると木材が凹むので2mmぐらいのゴム製を保護材にしてもいいかもしれません。

このまま数日乾かして、木に癖がつくまで放置です。

ある程度形ができたらフレーム材を接着剤でくっつけます。

瞬間接着剤というわけではないので、形がズレないようにクリップで全体を固定していきます。

グリップ部分は湾曲しているためクリップだけではなかなかくっつきません。当て木を挟んでクランプを使いましょう。

で、固定が完了したランディングネットがこちらです。形になってきたでしょ?

Akasaka Woodworksさんにあるように、荒いヤスリから順番にきれいに整えていきます。

ネットを取り付ける穴を開けます。だいたい1.5~2cm間隔らしいので、マスキングテープに印をつけて電動ドライバーで穴を開けていきます。
貫通先に当て木をしないと、割れてしまうこともあるのでご注意ください。

ネットの太さにもよりますが、今回はクレモナ3号を使ったので、1.5mmの穴を開けています。
開けるときは小さいものから徐々に広げていきましょう。

ネットを編む

上述にもありますが、今回クレモナ3号を使っています。100g(300m)のものを購入し、ネット3つ分は確保できました。

まつうら工業 クレモナ製 より糸 3号 太さ約0.75mm
created by Rinker

ダイロンのオリーブグリーンで染め上げていきます。

ネットを合わせるとこんな感じに。完成が見えてきます。

で、ここから編針に糸を巻いていくわけですが、この染色した直後は糸が相当絡まっています。
ベイトリールでバックラッシュしたとかそんなレベルではありません。私はきれいに巻き直すのに本当に半日かかっています。

染色するときはなるべく糸が絡まないようにうまいことやってください。

さて、ネット編むための編み針ですか、細く・なるべく長いものがおすすめです。
Amazonなどで売っているXX本セットなどではおそらく太すぎて相当苦労するかと思います。

私はヤフオクで買った、幅1.5cm×長さ30cmのものを使いましたが、これでも気持ち大きいかなと思いました。
まぁネットの網目を1.5cmにしたからなんですが。。。

で、実際に編んでいるのがコチラです。網目=編針の太さになってしまい、「蛙又結び」ではうまく針を通すことができす、全て「本目編み」で作っています。

最後の外周部分だけ、編みの深さを稼ぐために3cmぐらいの大きさにしてあります。

毎晩ちまちま進めて2週間ぐらいでしょうか?
コツを掴むと徐々に早くなりますが、針の通しを間違えて1段やり直しというケアレスミスも増えてくるという。。。休憩を入れながらゆっくり進めていきましょう。

塗装&仕上げ

ヤスリで磨いたフレームは、

木彫りオイル

サンディングシーラー

水性ウレタンニス(2液型)

コンパウンド

SOFT99 (99工房) コンパウンド 液体コンパウンド9800
created by Rinker

の順番で仕上げて行きます。

木彫りオイルはシンナーなので、換気を十分にして作業を進めていきましょう。

オイルを入れると木目が現れます。正直なところ、これだけでも十分使用できると思います。

サンディングシーラーや水性ニスを重ねている所です。

そして、最後にコンパウンドで磨いて・・・









見事ランディングネットが出来上がるのでした。

技術的にはまだまだですが、一から時間をかけて作った分だけ、愛着も湧くというものです。

これからはたくさんの渓魚をこのネットにくぐらせたいものです。